鼻の病気

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鼻は外鼻と鼻腔、および副鼻腔から成ります。
鼻はにおいを嗅ぐ機能だけでなく、呼吸器官、また声の共鳴に関わる器官としての大切な働きを担っています。

鼻は肺や気管を守るために、吸った空気を十分に温め、加湿し、ウイルスや細菌、ほこりなどの体内への侵入を妨害して、きれいな空気を肺に送り込むためのフィルターのような役目をしています。 そんな鼻が病気にかかり、吸い込んだ空気が浄化されなくなったり、口呼吸をすることになったりすると、ウイルスや細菌が喉や肺に直接侵入してしまい、さまざまな悪い影響をもたらしてしまいます。

鼻がつまる、くしゃみ、鼻水が出る、においがわからない、鼻や頬が痛むなどの症状が現れましたら、早めにご相談ください。 ここでは、代表的な鼻の病気についてご説明いたします。

 

副鼻腔炎

鼻の副鼻腔という場所に炎症が起きる病気です。風邪の症状が現れて1週間ほどしてから、風邪に続いて細菌感染が副鼻腔に起こり、発症します。

症状
鼻汁が絶えず出てきて、よく鼻をかむ、常に鼻がつまっていて、口で呼吸をしている、いびきをかく、においがわからない、頭痛がする、などがあります。
検査
鼻鏡検査・内視鏡検査、X線検査、細菌検査などを行います。
治療
薬物療法や、抗生剤の入ったネブライザー(吸入器)などを使った処置、また排膿洗浄を行います。排膿洗浄とは、副鼻腔に溜まった膿を排出し、副鼻腔を洗う方法です。鼻から上顎洞に特殊な針を刺して膿を吸引したあと、生理食塩水などで洗浄します。こうした治療をしても治らない場合は、手術を行うこともあります。
 

アレルギー性鼻炎

アレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因となる物質)を吸入することで、抗原と抗体が鼻の粘膜で反応し、鼻症状を起こすのがアレルギー性鼻炎です。風邪と違って、喉の痛みや熱などは伴いません。アレルギー性鼻炎(通年性)の原因は家の埃やダニの糞・死骸などです。ペットのフケやカビも原因となります。

花粉症については、別項目で解説をしておりますので、ご参照ください。

症状
アレルギー性鼻炎の症状は、主として鼻と目に現れます。なかでも、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりが、その3大症状です。
検査
まずは、鼻炎の症状がアレルギー性かどうかを調べます。検査には問診、鼻鏡検査、血液・鼻汁好酸球(こうさんきゅう)検査などがあります。また、アレルギー性であったならば、何が原因(アレルゲン)になっているかを調べます。
治療
アレルギー性鼻炎の症状を軽くするには、とにかく家の埃、ダニの糞・死骸、ペットのフケやカビなど、アレルギーの元にできるだけ曝されないようにすることです。こうした策を講じた上で、抗アレルギー薬の飲み薬や鼻スプレーで症状を抑えていきます。
 

鼻血

鼻、特に鼻腔からの出血のことです。医学的には鼻出血と称されます。

症状
耳鼻咽喉科では、鼻の中をよく観察し、どこから出血しているのかを確認します。鼻の奥からの出血の場合、鼻腔用ファイバーを用いて出血部位を確認します。血液検査などを行うケースもあります。
止血方法
鼻出血の大半は、キーゼルバッハ部位という場所からのものです。キーゼルバッハ部位は、鼻に指を少し入れたときに指先が内側(鼻中隔:びちゅうかく)に触れる部分です。ここは薄い粘膜でできているうえ、たくさんの毛細血管が網の目のように走っているので、ちょっと傷がつくと出血します。この出血を止めるには、親指と人差し指で小鼻をつまんで圧迫するのが簡単かつ効果的です。

※出血がなかなか止まらなかったり、それが大量だったりした場合、また鼻血を頻繁に繰り返すようなら、耳鼻咽喉科等を受診してください。
※成人の鼻血の原因で、たいへん多いのが高血圧です。高血圧は、脳梗塞や心筋梗塞など、命にかかわる病気の危険因子でもありますので、血圧のコントロールが欠かせません。
 

鼻中隔彎曲症(びちゅうかくわんきょくしょう)

鼻の穴を左右に分けている壁(鼻中隔)が、極端に曲がっている状態のことです。

症状
鼻がつまる、いびき、においがわからない、などの症状が出ます。頭痛、肩こり、注意力の減退、鼻血などの症状が出ることもしばしばです。アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)があると、そうした症状はさらに強くなります。
検査
「前鼻鏡」という器具で鼻孔を広げ、肉眼で鼻の中を直接観察します。
鼻中隔が彎曲しているかどうかは、この検査をすれば、すぐにわかりますが、内視鏡検査やCT検査が行われることもあります。
治療
鼻づまりなどの症状がひどい場合は、鼻中隔矯正手術を行います。鼻中隔矯正手術では、曲がっている鼻中隔の軟骨・骨を取り除き、まっすぐに矯正します。手術は全身麻酔下で行い、通常約1週間の入院が必要になります。軽度であれば、局所麻酔での日帰り手術が可能なケースもあります。
 

嗅覚障害

鼻がつまっているわけでもないのに、鼻が利かなくなる疾患を嗅覚障害と言います。

症状
においが感じられなくなります。
検査
原因を調べるために問診、内視鏡検査、画像検査などが、また嗅神経の機能を調べる嗅覚検査などが行われます。
治療
原因によって、それぞれ治療法も異なってきます。嗅覚障害は原因によって、呼吸性、嗅粘膜性、混合性、中枢性の4つに分類できます。呼吸性は、においの分子が嗅粘膜というセンサーまで届かない状態で、鼻づまりやアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などが解消されれば、すぐに嗅覚は戻ります。嗅粘膜性は風邪ウイルスなどによって嗅粘膜、つまりにおいのセンサー自体に障害が生じている状態です。薬物で治療しますが、回復しないケースも見られます。混合性は呼吸性と嗅粘膜性が同時に起こった場合です。中枢性は頭部外傷などによる神経損傷が原因で、現在のところ有効な治療法は見つかっていません。また嗅覚障害の原因として多いのが慢性副鼻腔炎(蓄膿症)で、40%くらいを占めると言われます。慢性副鼻腔炎では呼吸性の障害が多いため、鼻の手術で換気が良くなれば、においの感覚も改善します。炎症やウイルスによって嗅粘膜に障害が生じたと考えられる場合、その治療としては、神経を活性化させるために、ステロイド剤の点鼻や、神経を活性化させるビタミンB剤の内服が主になります。

こんな症状はご相談ください

くしゃみ
鼻みず
鼻づまり
鼻が痒い
においがわからない
鼻や頬が痛む
鼻血
いびき など

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